設計技術

橋梁

道路橋の整備は高度経済成長期の1950年頃から進み、現在小規模橋梁を含め70万橋、スパン15m以上の橋梁は13万橋まで増加し、供用40年を経過する橋梁数は日増しに増加しています。

構造物の老朽化は社会問題にまで発展しつつあり、これを支える診断、補修、補強技術が研究、実施されてきました。

診断、補修、補強技術は劣化損傷の原因推定、劣化予測、健全度評価などの過去の実践経験から得られた技術であり、関連ハード、ソフト、補修工法技術も次々と新しいものが研究、開発されています。

当社は、今後主流となる構造物の診断と補修を通して、構造物管理者と密接なパートナーシップを結び、重要な構造物を大切に使い続けたいと願っています。

点検項目

  • 初期点検:外観目視点検を主とし、次の点検に適用します。
    1. 既設構造物に対する初めての点検作業。
    2. 大規模補修対策後、構造物が新設同様となった後の初めての点検作業。
  • 日常点検:道路パトロール等による日常的な点検作業。
  • 定期点検:2~3年間隔で行う定期点検で、外観目視点検作業を主体とします。
  • 詳細点検:定期点検等で変状が認められ、詳細な状況把握を必要とする場合に行います。
  • 臨時点検:天災、火災、車両や船舶の衝突時に実施する点検作業です。

外観目視点検

構造物はコンクリート構造物と鋼構造物に大別され、点検内容が異なります。

各構造別の主な点検内容は次の通りです。

鋼構造

  1. 腐食点検
  2. 塗装劣化点検
  3. H.T.B調査(F11T等)
  4. 形状調査
  5. 亀裂調査
  6. ゆるみ・脱落
  7. 破断・変形
  8. 異音・異常たわみ
  9. 変形・欠損

コンクリート構造

  1. ひび割れ調査
  2. 剥離・鉄筋露出
  3. 漏水・遊離石灰
  4. 抜け落ち
  5. 補強材の損傷
  6. 床版ひび割れ
  7. 浮き
  8. 定着部の異常
  9. 変色・劣化
  10. 異音・振動
  11. 異常たわみ
  12. 変形・欠損

鋼鉄腐食点検事例

鋼鉄腐食点検事例

鋼構造は、大気中の湿潤環境で塗装劣化や鋼材腐食が生じます。鋼材腐食が進行すると、母材断面の減厚が生じ耐荷力が低下します。

H.T.B抜け落ち点検事例

H.T.B抜け落ち点検事例

F11Tボルトは突然遅れ破壊が生ずることが知られています。ボルト破断時には、耐荷力低下や第三者被害が生ずる可能性があります。

RC床版ひび割れ損傷事例

RC床版ひび割れ損傷事例

古いRC床版は鉄筋量が不足しており、床版ひび割れが進行します。最終的には床版抜け落ちが生じ、打換え等の補修を必要とします。

詳細点検

詳細点検は、非破壊点検とコア抜きやはつり調査による点検がありますが、コア抜き等による詳細点検はより多くの情報を把握でき、信頼度も高いものが得られます。

詳細点検の内容は、主な劣化機構別に複数の試験を選定します。

コンクリート構造主要劣化機構

  1. アルカリ骨材反応
  2. 中性化
  3. 塩害
  4. 凍害
  5. 化学的浸食

鉄筋探査状況

鉄筋探査状況

コア採取を行う場合は、事前に竣工図から鉄筋情報を把握すると共に、鉄筋探査を行い内部鉄筋の切断が生じないように留意します。

採取コア削孔状況

採取コア削孔状況

コア削孔はコアドリル等を用いて採取します。掘進速度の変化で鉄筋接触が判断できるので、鉄筋切断が生ずることはありません。

はつり試験状況

はつり試験状況

はつり試験は直接躯体コンクリートをはつり、内部鉄筋の腐食調査や鉄筋径、間隔等を測定や中性化試験を行います。